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〔JICAガバナンス・平和構築部 より良い地方行政を目指して〜日本の経験と知見を役立てる〜〕

JICAガバナンス・平和構築部 より良い地方行政を目指して〜日本の経験と知見を役立てる〜

オンラインセミナーの事前学習として使用

オンラインセミナーには、G5サヘル諸国から約20名が参加しました。

2021年6月に開催した「アフリカ地域G5サヘル諸国の平和と安定に係る情報収集・確認調査」の5日間のオンラインセミナーで、JICA-Netマルチメディア教材「ヒロシマ復興からのメッセージ ~復興における地方行政の役割と取組み~」と「日本の地方行政−学びと改革の経験−」を活用しました。

このオンラインセミナーは、日本の地方自治体の役割・活動・経験・知見を自治体のキーパーソンに共有し、講師と参加者との意見交換を通して自国での活動に役立てることを主要な目的としています。セミナーには、G5サヘル諸国(マリ、ブルキナファソ、ニジェール、モーリタニア、チャド)の地方行政官及び中央政府の地方分権化担当官、約20名が参加しました。



行政官が重要な役割を果たしたヒロシマ復興

広島平和記念式典の様子。JICAの海外からの研修員も参加しています。

「ヒロシマ復興からのメッセージ ~復興における地方行政の役割と取組み~」は、広島の戦後復興の歩みを紹介するとともに、その過程での行政官の役割やリーダーシップの重要性を伝える教材となっています。広島の復興には、行政官の努力はもちろん、国・県・市の協働、そして行政と住民の協働が不可欠でした。
本教材は、今般のオンラインセミナーでフォーカスする紛争影響地域におけるコミュニティ再建、復興プロセスにおける行政官の役割と責任、住民との協働、信頼醸成といったテーマに整合するため、使用しました。本教材は多言語(日・英・スペイン語・フランス語)に対応していますが、今回は対象国がフランス語圏ということで、フランス語版を使用しました。

5日間のオンラインセミナーの中で、広島の戦後復興にかかる取組みについてのコマを設けました。事前学習として当該動画教材を各国にて視聴した後、5カ国と日本をオンラインで繋ぎ、広島県副知事とのディスカッション、続いて元広島県職員による講義を行いました。
先に動画教材を視聴して広島の復興に向けた歩みの概要を理解したことで、続く広島県副知事による、復興に際しての中央及び地方政府の役割や責任に関するメッセージに、参加者は強く共感していました。また、参加者側からも復興プロセスでの財源確保や信頼し合える社会づくり等に関する質問・コメントが多く挙がりました。



試行錯誤して作り上げきた日本の地方行政制度

教材の後半では、図を用いて日本の地方行政の基礎情報を説明します。

「日本の地方行政−学びと改革の経験−」は、日本の地方行政の歴史、経緯、しくみを様々な事例とともに紹介するものです。映像編では、前半で、現在途上国が直面する課題を日本ではどのように取り組んできたのか、そして後半で、日本の地方行政の基礎情報を説明しています。資料編では、用語集や参考資料集を参照することができます。
日本の地方行政の歴史及び制度が分かりやすく整理されており、また、こちらもオンラインセミナー参加国の公用語であるフランス語版があったため、活用しました。

オンラインセミナーは5日間で、現地時間の午前中のみの開催と実施期間が限られていたため、日本の地方自治制度の変遷及び地方行政の現状に関する講義を実施するにあたり、時間的制約で質疑応答に多くの時間を割くことが困難でした。けれども、本教材を事前学習として視聴してもらうことで、オンラインセミナーでは十分に扱えない部分を補足することができました。
視聴翌日に実施された講義では、参加者から多くの質問が寄せられ、日本の地方行政に非常に高い関心があることがうかがえました。特に、事前にビデオを視聴したことで、日本の地方行政の歴史や仕組みに関する知識が深まり、質問内容も多岐にわたり、講義及び意見交換が有意義なものとなりました。 本教材は一時間程度の教材ですが、30分程度に短縮し、YouTubeで自由に視聴できれば、参加者が日本の地方行政の歴史や制度を職場で容易に普及でき、さらに効果的ではないかと思います。



日本の経験を広く共有

今回、二つの教材は両方とも事前学習教材として活用しました。限られたセミナーの時間の有効活用に役立ったことはもちろん、全員が共通の知識を持った上でセミナーにのぞむことで、より発展的な意見交換や深い理解につながったのではないかと思います。
教材及び本セミナーを通じて、日本の地方行政が培ってきた経験を共有し、紛争影響地域でコミュニティ再建や開発計画の策定・実施に携わる中央及び地方の行政官、行政と住民の協働に携わる人材や市民社会団体等、自国での活動のための知見として役立てることができれば幸いです。



吉野 佐和子
JICAガバナンス・平和構築部 平和構築室
藤山 真由美
NTCインターナショナル株式会社

*このページで紹介している教材

「ヒロシマ復興からのメッセージ ~復興における地方行政の役割と取組み~」

戦後復興における地方行政の役割、取り組みについて、広島県・市の経験や知見を紹介します。中でも、@復興の理念の形成と共有、A市長のリーダシップと行政官の信念、B復興の各段階に応じた切れ目のない移行、C国・県・市の協働、D住民と行政との協働というポイントに着目しています。
以下の4点を主な目的としています。
@ 平和構築・復興関係の研修員:事前学習教材(講義で内容について深掘りする)
A 平和構築・復興関係以外の研修員:広島訪問予定者等に向けた情報提供(日本理解の一環)。平和に対する関心の惹起。
B JICAボランティア:任地で開催する原爆展における活用
C 職員及び連携団体:平和構築・復興に関する講座やシンポジウム等での活用

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「日本の地方行政−学びと改革の経験−」

この教材「日本の地方行政−学びと改革の経験−」は、途上国の皆さんへ日本の地方行政の歴史及び構造を、様々な歴史的な事例、改革の事例とともに紹介するものです。具体的な内容は、日本における欧米のモデルの活用、分権化改革に関する過程と取り組み、行政サービスの改善、日本の地方行政の基礎情報等です。

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